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【ホノルルマラソン】練習ゼロで、初フルマラソンに挑戦したアラフォー男性の話

「ハワイでフルマラソン走ろう」

と、妻から誘われたのは、今から約半年前。

運動不足の解消にちょうど良いかな

くらいの気持ちで、何の気なしに承諾した。

 

練習しようかと思いつつ、なかなか重い腰が上がらず

とうとう迎えてしまった本番当日。

体力は全盛期からガタ落ちしているアラフォーにとって、

精神力だけが頼みの綱だ。

 

これは、自分の心にそっと耳を傾けて、

フルマラソンを走るなかで、感情の浮き沈みを記録した、

ただのノートに過ぎない。

それ以上でもそれ以下でもない。教訓なら少しはあるかもしれない。

 

スタート地点:楽観

早朝4時に会場へ向かい、まずビックリしたのが人の多さ。

 

 

スタート地点までにたどり着くのもひと苦労で、

至るところで渋滞が起きている。

 

おじいちゃんやおばあちゃんの参加者や、

乳母車を押しながら参加している方もいて、

案外、フルマラソンって簡単なのかなと楽観視していた。

 

スタートと同時に花火が打ち上がり、

お祭りムードのなか、走り始める。

 

 

5km地点:慢心

朝方の過ごしやすい気候のなか、周りの景色も楽しみながら、

軽やかな足取りのまま5km地点へ。

一応、高校まで野球をやっていたので、

昔の体力貯金で何とかなりそうだと、完全に油断していた。

 

 

給水ポイントでひと息ついて、

よっしゃ!と気合を入れて、また走りだそうとすると、

あれ、何だか足が重い…。

 

そう言えば、最後に運動したのが半年前の皇居ラン。

1周約5キロなので、ここからは未知の世界。

ペースは徐々に落ち、ほぼ歩きと同じスピードになる。

 

7km地点:失望

「じゃあ私、先行くねー」

 

それまで伴走して勇気づけてくれていた妻が、

急にペースをあげて、先に行ってしまった。

※ちなみに妻は、フルマラソン完走経験者

 

遠ざかる妻の背中を眺めながら、

「マラソン大会一緒にはしろうね」理論が

幻想なんだってことに気づかされる。

 

 

10km地点:孤独

ダイヤモンドヘッドなど壮大な自然のなかで、

孤独感は募っていく。

 

 

延々と1人で走っていると、周りが気になってくる。

 

楽しそうに並走している高校生グループ。

新婚?なのか、ウェディングの格好をして走っているカップル。

『家族の絆』と書かれたお揃いのTシャツを来た集団もいる。

 

 

孤独感と闘いながら、心の中で叫ぶ。

 

「妻よ、いまどこにいる!」

 

20km地点:後悔

“もう20km”と言うより、”まだ20km”って感覚。

 

足が重い。(荷物が食い込んで)肩がいたい。

クソ暑い。腹減った。

 

不満がどんどん噴出して、

「何故走ってるのだろう」と後悔の念が沸き起こる。

 

仕舞いには折り返してくる人たちの波に、

ショートカットして入れたらってズルを考える始末。

 

 

25kmを過ぎたあたりからは、まさに放心状態。

もはや走るのもままならなくなり、

ただ機械的に足を進めているだけになる。

 

30km地点:憤怒

30kmを過ぎたあたり、パチンって何かがハジけるような感覚があり、

急に全身に力が漲ってくる。

もちろん疲労困憊。足はパンパン。

 

それでも『火事場のクソ力』と言うべきか、

このままドロップアウトしてたまるか!!って

自分への憤りから、走りを再開。

 

“ランナーズハイ”には程遠いかも知れないけど、

ともかくゴールにむけて、一歩ずつ着実に歩を進めていく。

 

「少しクールダウンしろ」とばかりに、

沿道の方からホースシャワー。

全身で水浴びして、何とも心地よい。

 

 

35m地点:感謝

いよいよゴールが現実的に。

身体は疲れているけど、頭は至極クリアだ。

 

最初は自分のことで手一杯だったけど、

いろいろなものに感謝の念が湧いてくる。

 

ハワイの大自然。

ホノルルマラソンのスタッフ。

沿道で応援してくださる方。

フルマラソンに誘ってくれた妻。

 

この大会は、本当にたくさんの人に支えられて、

多くの声援がどんなに力になることか。

おそらく皆さんボランティアでやってくださっていて、

感謝の念が、力に変わっていく。

 

 

 

ゴール地点:???

42.195kmの長い道のりを経て、いよいよフィニッシュ!

 

走り終えた時の感情は、

達成感とも違うし、安堵感とも違う。

これまでの人生で味わったことがない、

何とも形容しがたい不思議なものに。

 

人によって、フルマラソンを走る理由は違うけど、

この感覚をまた味わいたいって人もいるように思う。

 

せわしなく過ぎていく日々のなかで、

こうやって1人で黙々と走って自分と向き合うことは、

個人的にはすごく有意義な経験になった。

 

もしあなたがフルマラソンにチャレンジを考えているならば、

自分の心に耳を傾けて、自分自身と向き合ってみるのはいかがだろうか。

 

 

 

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